【報道特集】学校を飛び出した子供たち フリースクールのすごさ 2016年2月22日

無題.png

報道特集 2016年2月22日放送

学校を飛び出した子供たち フリースクールのすごさ。

不登校12万人 脱学校 多様な学びとは!?

学校に行かない子供いわゆる不登校の小中学生は、毎年12万人を超え続けています。

学校の在り方が問われる一方で、学校を飛び出して新たな学びの場を求める子供が増えています。

個性的で多様な教育を受ける子供の取材をまとめました。


< 鳥取県 智頭町 >

新田サドベリースクール

子供達が向かうのは山間にたつ、一軒のログハウス。

2015年全日制の民間スクールとして開校。

法的に定められた学校ではなく、民間のスクールという位置づけ。

現在6歳〜15歳まで14人の子供が通っている。

思い思いに遊ぶ子供達。

だが、今は休み時間ではない、このスクールには一般にあるべきものが何もない。

時間割もなく、授業もなく、先生もいない。

一日どう過ごすかは、すべて子供自身が決める。

サドベリースクールは1968年アメリカで創設。

世界各国に広まっている。

理念は子供の主体性を尊重、自主的な活動で自分で思考、判断する力を身につけさせる。

一言で言えば、子供を信じるということ。

今の公教育は学びたいという気持ちを待たずに与えるばかり。

学ぶ喜びは得づらい。

サドベリーは自分で学びたいという喜びを積み上げていく。

遊びの中の学びを繰り返してきた子供は、この勉強が必要だと思った時にすごい集中力をもって学んでいく。

子供は学びたいと思ったとき、最速で知識を吸収する。

子供とスタッフは対等の関係。

ルールも全員で相談して決める。

地域で活躍する人を招き、体験の場を設けている。

蜂の捕獲の様子を見学。

このような既存の学びを

オルタナティブスクール=代替学校と呼ばれている。

オルタナティブスクール=代替学校

海外では広く浸透し、公立の学校も多い。

日本では学校制度の外に置かれているため、公的な支援は得られない。

カリキュラムの中で毎日決まったことを時間通りにさせられることに耐えられなくなってきて不登校に。

楽しくなかった学校は先生が命令してみんながロボットのように見えるそれが嫌だ。


1947年学校教育法制定

学校教育法 義務教育の場は方で定める「学校」に限定。

学校に通わない不登校の子が90年代から急増。

20年前に初めて10万人を超え、それ以来10万人前後。

不登校を減らすのはもはや限界。


フリースクール

東京北区の東京シューレ。

30年前に設立、フリースクールの先駆け。

現在小学生〜高校生およそ100人が通う。

いじめが原因で不登校へ。

まわりからの偏見の目。

昨年、文部科学省がフリースクールの実態調査を初めて行う。

その結果

フリースクールなどのオルタナティブスクール(代替学校)
小中学生約4200人 (全国)

入会金5万3000円(平均)
月会費3万3000円(平均)

施設のスタッフの3割は無給。

保護者と施設双方に思い経済的負担がのしかかる。

そのためオルタナティブスクールの関係者たちは、学校以外の多様な学びも法的に認めるべきだと
国や国会議員に訴えてきた。

どんなやり方でやっている子供だって一人一人学ぶ権利を保障される必要がある。

学校制度以外にフリースクールをつくっているが、学校否定ではない。

学校に事実上行かれない、行くのが苦しい、自分に合わない、そういう子達が事実上学校と距離をとっている子が文部省しれべだけでも12万人いる。

その時にそれでも学校に戻りましょうではなく、

学校以外の場もあり、そこが子供にあっていたらそこでやっていくのがイキイキできる

学びの枠を広げたいという考え方

2014年10月与野議員連盟が発足。

フリースクールなどの多様な学びの多様な学びに対し、公的支援を含む法制化を検討。

今の国会に提出される見込み。

京都・京田辺市

NPO法人 京田辺シュタイナー学校

2001年に開校、260人の生徒が在籍し、NPO法人の学びやとしては国内最大。

シュタイナースクール

1919年ドイツで創立 世界で1000校を数える。

国際的に広く知られているオルタナティブスクール。

小学校1年生から高校3年生にあたる12年間の一貫教育。

一つのクラスで同じ仲間と学ぶ。

音楽や美術など芸術的要素を多く取り入れ、子供の成長に合わせたカリキュラム。

点数による評価はしない、テストはない。

子供達の成長は総合的で数字に出来ない。

特徴的なのはエポックと呼ばれる授業。

毎日100分間毎日同じ科目テーマの学習を3週間から4週間取り組む。

集中的に学ぶことで知識を深め、定着させるのが狙い。

授業の進め方

生徒の机には何もない。

この学校では教科書は使わず、教師も資料を一切持たない。
100分もの間教師は頭の中で練り上げた指導プランをもとに、自分の言葉で子供達に語り続ける。

授業の準備はすごい大変、家に望遠鏡を持って帰って、夜な夜な観察して、いろいろやっていく中でそうか!と感動してびっくりしてそれを教室へもっていって、これがねこうなんだよと言うとみんながえ〜と一緒に驚いてくれる

教師たちが目指しているのは、感動できる授業。

授業の区切りに生徒たちは学んだことを自分の感性でノートに綴る。

どの学年の子供のノートも色彩豊かで個性的。

週末保護者が続々と学校に集まってきた。

このスクールでは保護者は単なる生徒の保護者ではない。

全員がNPO法人の運営者。

教師は保護者が運営している運営スタッフであり、運営者でもある。

スクールの運営はすべて話し合いで決める。

ここは親と教師が作った学びや。

未知の教育を受けている子供がどのような思考をして、社会に飛び立っていくのか親としても興味深い。

新しい教育のチャレンジだと思って。

公的な支援がないために運営資金はすべて保護者の負担。

子供一人につき月謝は5万円を超える。

親たちは多様な学びの場として法的に認められることを切望している。

公立学校と横並びで、こういう現場があるとみて頂きたい。

新しい学びの場の模索。


東京大学が中心となり、一昨年から始まった

異才発掘プロジェクト「ROCKET」。

ROCKET(東京大学・日本財団)

突出した能力を持ちながらも学校になじめない子供達をサポートしその才能を育む。

デジタル化していくその中だからこそ、違った見方を持っていなくてはいけない。

このプロジェクトに参加している山下光君。

5年生の途中から学校に行っていない。

それでも忙しい日々を過ごしている。

毎週のように野山を散策。

目当てはきのこ。

キノコの研究に没頭している。

3年生の時に公園で遊んでいたらキノコを見つけて、そのキノコが何の種類か調べてみて、キノコの世界がおもしろくなった。

神奈川県にある博物館、生命の星・地球博物館の研究ボランティアのメンバー。
まわりは年配ばかり。

キノコの新種を数多く発見している。

将来の夢は世界的な分類学者になること。

4歳でひらがな、数字、アルファベットまで覚えていた。

1年前に独学で始めたコンピューターのプログラミングでは、キノコの検索システムなど様々なサイトを一から作成。

ピアノも得意。

一昨年、全国コンクールで優勝。

多彩な才能を持つ光君も学校は居心地のいい場所ではなかった。

友達とはキノコとかプログラミングの話があわなくて、授業がつまんないのもある。

ロボットクリエイター 高橋智隆さん

みたこともないロボットを作ってみようと思って作っている。

自分が好きであることが基準。

先生に褒められるとかお金が儲かる、親が喜ぶとかそういうことではないところにイノベーション(技術革新)がある。

取り組みの目的 

変わった子供たちが、今学校からはじき出されて、引きこもり、非行に走る現状を見ていて、もったいない。

先生が教えたいという狙いと彼らの学びたいという方向が一致していないだけであって、これを合わせれば、ものすごく伸びる子供たちがたくさんいる。

何の教育の機会を与えずに、放っておくと学ぶ機会をどんどん失ってしまう。

もう一つの別の場がいる。

多様な学びを実践する学校の関係者の話として、日本の学校教育の良さも認めている。

ただ、学校だけでは受け止められない子供たちが現実にいるという事実があるのですから選択肢の一つとして認めてはもらえないだろうか。

法的に認められていないというだけで、子供としては当然受けられる支援を受けられないケースがあって、通学定期が認められない、通勤定期で通っている子供もいる。

月謝に+経済の負担が大きくなる保護者。

日本は教育にどこくらいお金を使っているのかの調査では、

加盟国の中で日本は6年連続最下位。

映像を見ていて、シュタイナー学校や、サドベリースクールに通う子供達の表情がイキイキしていてとても印象的。

オルタナティブとは文字通り選択肢という意味。

教育とは子供が本来持っている権利を実現するということ。

そう言う選択肢があること自体はとても良い事だと思う。

こういうものが認知されるのも当然の流れ、オルタナティブスクールは今の学校が抱えている問題の受け皿的な機能もある。

こういう学校がどんどん広がって行って認知される方向を期待したい。

私も、まったく同感でした。
posted by いまるん at 15:35 | 報道特集


ヒルナンデス!グルメ、観光